「イメージで身体を変化させる。」こんな冗談みたいなことがある訳ないだろう。でも・・・
もし、これが可能なら助かる人ってたくさんいるよなぁ・・・。
もし、これが可能なら・・・本当に漫画の世界だな・・・面白いかも。
これが意識を用いた施術の研究を始めたきっかけです。
今、この瞬間も古くなった細胞は分解され、新たな細胞は生まれ続けている。
これは生きている人間の体内で起こっている事実です。
そうであるならば、新たな細胞が現状の「思わしくない状態」から「思わしい状態」に変化してくれればいいだけ。
「その変化のキッカケに使えそうなものって何だろうなぁ?」を考えてみると・・・
「あっ・・・意識だ。これは使えるかもなぁ。」
これが意識を用いた施術の研究を始めたきっかけです。
でも、どうやって使うの。意識って?
当然初めはさっぱりわかりませんでした。そんな事、誰にも習ってませんから。
最近は少しだけわかってきました。とにかく毎日、百、千、万と場数を重ねる事で。
様々な学びからヒントらしきものを得ては仮説を立て、
この施術に興味を持って下さった患者さんの協力のもと、各種実践をさせていただき
その結果からまた新たなヒントらしきものを得ては仮説検証を繰り返すという毎日です。
スタートが冗談のような「非常識な仮説」からスタートしていますから、
仮説がおおむね正しい場合は結果として「非常識な結果」が出ているような感じです。
ご来院いただいた方から「非常識な結果」に対して、喜びの声を頂けると本当に嬉しいですね。
「常識的には不可能」が覆るような「非常識な結果」、これが稀ではない。
初めはたまたまの偶然とはいえ、この偶然の数が一定数を越えてくると、常識に対する執着は失せます。
常識であれ、非常識であれ、結果が全て。
何年にもわたり臨床経験を積み重ねることで、いまだ発展途上とはいえ
目に見えない感覚を施術に落とし込むことは出来てきている感覚はあります。
ただ、目に見えないだけに非常に言語化が困難であり、これを伝えるのはまさに「至難の業」と言えます。
ご来院いただいた御縁のある方々に対して自分に出来ることを精一杯させていただくこと。
これが、私にできる唯一の事です。
そして、「意識」を用いた施術は患者さんとの共同作業の側面が多分にあります。
この点はやはり「言葉」では伝えようがありませんから、
ご紹介者の方の体験談をお聞きになって、
「私も施術を受けてみよう!」という氣持ちになった時、ご連絡いただけると幸いです。
「イメージすれば何でもすべて大丈夫。」
・・・もちろん、そんなわけはないでしょう。私もそんなことは思っておりません。
「運動・栄養・休養」これらのバランスが崩れている事による体調不良はこれらを改善するのがベスト。この分野に関する専門職としての資格取得も行っております。
ただ、「運動・栄養・休養」のバランスの改善や「一般的な手技療法や電氣療法」だけではどうにもならないものが「意識」を特殊な方法で用いる事でどうにかなることがある。
だから「意識」を使う。それだけです。
このような施術所にご来院くださる皆さんに感謝しております。
神経学の世界では、多数の患者を統計的に分析することで、脳に関するもっとも価値の高い知見が得られると考えている人たちと、適切な種類の実験を適切な患者に行う方がーーーたとえたった一例でもーーーより有益な情報が得られると考える人たちの間に緊張関係がある。これは本当におろかな論争で、どうするべきかははっきりしている。一例の実験からはじめて症例を増やし、得られた所見を確かめていけばいい。
たとえ話をすると、仮に私があなたの家に豚を引きずり込んで、この豚はしゃべれると言ったとする。あなたはきっと「本当か。聞かせてくれ」と言うだろう。そこで私が魔法の杖を一振りすると、豚がしゃべりはじめる。あなたはたぶん「何と!これは驚いた!」という反応をする。おそらく「たった一頭だけじゃね。もう何頭か見せてくれれば、君の言うことを信じるかもしれないけど」とは言わないだろう。しかし私が所属する神経学の分野では、これとまったく同じ態度をとる人が大勢いる。
引用:「脳のなかの幽霊」
著者:V.S.ラマチャンドラン サンドラ・ブレイクスリー
訳者:山下篤子
発行所:株式会社角川書店