こばなし No.8 「一生懸命っていいなぁ。」

 

皆さん、お元気ですか?院長のはなおです。

 

今回の題目は「一生懸命っていいなぁ。」です。

 

当院では数名の地元の学生スポーツ選手の自主トレーニングを受け入れています。

 

小学生から高校生まで、各年代の様々な競技の選手が来院し、それぞれの明確な目標に向かって努力されています。

 

当院のトレーニングスペースは狭いため、同時に数名がトレーニングをするとなると、絶対に意識の中に(・・・というよりも視界に)自分以外のトレーニングをしている選手が入り込みます。

 

見ていて面白いのは、全く別の競技で年代の違う選手がトレーニングをしていても、どちらか一方が自分の目標を明確にして最大限の努力をしている場合、もう一方の選手も必ずと言っていいほど刺激を受け、お互いにとって非常に良いトレーニングができるということ。

 

 

そして、競技レベルは全く関係がないということ。

 

これが本当に面白い。

 

 

小学生の選手が自分の限界に挑戦するようなハードトレーニングを半泣きになりながらも達成しようと本気で努力する姿を見た中学生・高校生。彼らのその日のトレーニングは間違いなく質の高いものになっています。

 

 

小学生の『一生懸命』に自分の『一生懸命』が刺激をされたのですね。

 

この『一生懸命』には、私の『一生懸命』も刺激されるし、怪我からの復帰を目指して施術を受けられている患者さんの『一生懸命』にも刺激を与えてくれています。

 

みんなの心の波長が合っていく感じです。

 

このような『一生懸命』な姿勢には年代を問わず、尊敬の念を抱かずにはいられません。

 

 

 

反対に集中力がなく、『一生懸命』とは程遠い状態でいる選手と一緒にトレーニングをすることになった選手は悲惨です。一生懸命でない空気も必ず共有されるため、充実したトレーニングは絶対にできません。

 

 

人の『一生懸命』な姿勢が作り出す独特な雰囲気、そしてそれをプラスに捉えられる素直な心を持った人が周りにいると、トレーニングは必ず質の高いものになります。

 

 

 

『一生懸命』・『ガムシャラに』・『一心不乱に』という姿勢を何となく冷めた感じで遠目に見るような風潮。私は嫌いです。

 

『要領よく』・『最短距離で』・『コスパの良いものを』という思考はトレーニングメニュー作成の際には当然重視します。最大筋力を高めたい選手が、一生懸命持久力のトレーニングをしても目標は達成できませんからね。

 

しかし、トレーニングに向かう姿勢に関しては『一生懸命』のない要領のよさなどは全く必要がないと思います。

 

 

 

生まれ持った才能がどんなものであれ、『一生懸命』な姿勢を身につけること。

 

一生懸命でない姿勢が周りに悪影響を及ぼすことがあることを知っておくこと。

 

 

 

ジュニアの世代で『一生懸命』が身についた選手は、将来様々な分野で『一生懸命』な人と出会って、尊敬しあえるような関係を築いていけるのではないでしょうか。

 

 

 

 

地元の中学3年生の受験生選手に一言。

 

 

私は勉強が苦手だから・・・

 

私は頭が悪いから・・・

 

私はこんなもんですよ・・・

 

 

このような言葉は自分自身を望まない方向へ導きかねません。それはもったいない。

 

 

今、私は勉強が苦手だから・・・

 

今、私は頭が悪いから・・・

 

今、私はこんなもんですよ・・・

 

でも、これから目標に向かって『一生懸命』頑張りますよ!!!(^^)v

 

 

 

こんな感じの方がアスリートらしくないですか?

 

競技で強敵に挑むときに、自分に「今」足りないものを向上させるために

 

『一生懸命』練習してきた経験を活かしてください。

 

どうせ勝てないから・・・

 

こんな奴が試合に勝てるわけがありませんよね。

 

 

 

『一生懸命』を冷やかす人間はトレーニングを『一生懸命』しない人間と同等。

 

 

 

自分の目標が見えているならそれに向かって『一生懸命』

 

自分の目標がはっきり見えていないなら自分の今できる事を『一生懸命』

 

 

 

現状を変える力が『一生懸命』にはある!そう思います。

 

みんな頑張れ!(^^)v

 

 

 

こばなし No.7 「動くことが前提…だから『動物』。」

 

皆さん、お元気ですか?院長のはなおです。

 

今回の題目は「動くことが前提…だから『動物』。」

今回はちょっと大きなテーマです。

 

当たり前ですが、我々人間は『動物』です。植物ではありません。

 

植物の生活スタイルを「定住型」とすると、動物の生活スタイルは「遊牧型」と言えます。

 

定住型の生活スタイルを選んだ植物は「地面」・「空気」・「太陽」から生きるために必要なものをすべて引き出す能力を得て進化した「独立栄養生物」です。自給自足が出来るという事ですね。その場を動かなくても生きられる仕組みが備わっているということです。

 

一方、遊牧型の生活スタイルを選んだ『動物』は栄養を摂るために他の動植物を食べなければならず、走ったり、泳いだり、飛んだり運動に関わる様々な能力を発達させて進化しました。植物とは違い、自由に動くことは出来るけれども生きるために必要な栄養を自分で賄えない「従属栄養生物」です。

 

農業の発達によって我々は定住が可能になっていますが、我々の身体構造は植物ではなく『動物』であることに間違いはありません。

 

植物は定住スタイルの生活をしている中で草食動物に自分自身の一部を食べられるという危機的状況にしばしば遭遇しています。それでも絶滅していないのは驚異的な再生能力があるからです。(私の味噌汁に入っているネギは葉を私に食べられているにも関わらずその瞬間に息絶えるようなことはなく、根の部分を残して水につけておけばまた新しい葉が再生してきます。)

 

我々人間に置き換えてみるとありえない状況ですね。足を地面に繋がれて、逃げられない状況で肉食動物に腕を食いちぎられたとします。その腕はもう生えてきません。腕が生えてこないばかりか、出血性ショックで死んでしまいますね。これは自分自身の防衛戦略の最優先事項を「再生能力の発達」ではなく「運動能力の発達」に置いた結果です。

 

上記の例で言えば「逃げる」というのも立派な運動能力です。この能力を発揮できない状況では動物は容易に命を落とすことになります。動くことが出来なければ、外敵から逃げる事も出来ず、栄養を摂取することも出来ない。「座して死を待つ」という言葉がありますが、「座すれば死す」のが動物です。

 

今は文明が発達してスーパーに行けば食料がたくさん陳列されていて、買い求めに行けば「栄養摂取」は可能になりました。家庭菜園で野菜を栽培することも出来るでしょう。

 

買い物をするという行為・・・運動ですね。

 

家庭菜園での農作業・・・運動ですね。

 

現代では『お金』という他者に依存することを可能にした便利なツールも発達していますが、自分自身の生物としての根本を見直すということがとても大切な時代になっているように感じます。

 

運動できるのが当たり前であり、さほど意識に上らないような状況で「運動が出来なくなることのリスク」について考えておくというのは、大変重要な事だと思います。運動をしない事ですでに自分自身の身体に発生している将来の健康リスクの重大さに目を向けて下さい。

 

日々の施術の中での患者さんとの会話でこの「リスク」に対する意識が低すぎる!!!

 

という思いがあふれ、今回の題目でのこばなしとなりました。

 

動植物の進化というのは非常に深いテーマであり、詳しくは専門書に譲るとして、今回は本当にこばなし程度の拙い記述にとどまりましたが、「自分自身の身体は自分で守る」ということを再考するキッカケにしていただければ幸いです。

 

  

 

 

 

こばなし No.6 「体幹トレーニングは腹筋に効いた感じがしたらいいの?」

 

皆さん、お元気ですか?院長のはなおです。

 

今回の題目は「体幹トレーニングは腹筋に効いた感じがしたらいいの?」

 

日々、様々な競技選手と接する中で「体幹トレーニング」という単語をよくお聞きします。

 

「最近、体幹を鍛えてるんスよ!」という学生に、「どうやって鍛えてるの?」と質問すると、ほとんどの選手が「プランク」というトレーニング動作をやって見せてくれます。「腹筋の周りがプルプルするくらいやると効いた感じがするんスよ!」とのこと。

 

体幹トレーニングという言葉が広まってきた頃に広く知れ渡ったトレーニングであるため、「体幹=プランク」という認知のされ方はある面では仕方のないことなのかもしれません。

 

では、ここで質問です。

 

「なぜ、体幹トレーニングをするのですか?」

 

これはとても大切な質問です。

 

「あなたの競技でどのような動作で体幹が使われているのですか?」ということについて、無自覚に「体幹トレーニング」をしている選手が非常に多い。

 

だから、どの競技の選手も一様に同じ「体幹トレーニング」を「何となく」してしまっているということが起こっています。

 

当たり前ですが、競技によって求められる動作は違います。当然、体幹の使われ方も違います。

 

ここで大切なことを確認しておきます。それは「体幹の筋肉はお腹まわりだけにあるものではない。」ということです。

 

腰椎に起始する筋が頸椎や胸椎に直接伸び、さらには結合組織を介して頭蓋骨や指先、つま先まで伸びているのです。このような事を知っておくと「体幹」と言われる筋肉が「姿勢」に大きく関係していることが理解できますね。「よい姿勢」意識していますか?

 

選手は「体幹トレーニング」だけでなく、競技力向上のために様々なトレーニングを行います。

そのすべてのトレーニングで「正しいフォーム(姿勢)」というものを意識していますか?

「普段のトレーニングのフォームを適切なものにすること」これも立派な体幹トレーニングです。スクワットでもベンチプレスでも体幹に負荷はかかっているんですよ。

 

私がトレーニング中の選手に「もう少し顔を上げる!」・「もう少し胸を張る!」などとフォームのチェックをするのは「姿勢の良し悪しが、トレーニング効果に大きく関与する」という事実を知っているからです。フォームの崩れたトレーニングに潜む怪我のリスクも無視できません。

 

先ほどお話しした「プランク」のトレーニングもあの姿勢を保つ筋肉に刺激が入ります。

 

では、また質問です。

 

あなたの競技で「プランク」の姿勢がどれだけありますか?

 

「プランク」のトレーニングは体幹の筋肉にどのように刺激が入るのかを確認する意味では非常に価値のあるトレーニング種目であると思います。ただ、それをやっているだけで「体幹トレーニング」という重要なトレーニング分野で選手自身が満足し、「俺は体幹トレーニングをやっています!」と自信満々に答えてしまうような現状は選手の競技力向上を考えるともったいないと思うのです。

 

立位で行う競技の選手は「立位の状態でどのように体幹に力が入るのか。」・「どのようなタイミングで体幹に力を入れるべきなのか。」というところを認識したうえで、「それに適した体幹トレーニングのメニューは何なのか。」というところに行き着くべきです。

 

学生であれ、社会人であれ、トレーニングを出来る時間は限られています。

 

貴重な時間を大切に使って、自分自身に必要な能力を高めるトレーニングをしてください。

 

細かいところを追及する姿勢の中に『成長のヒント』が隠れているような気がします。

 

 

こばなし No.5 「持久力にも色々あるのよ。」

 

皆さん、お元気ですか?院長のはなおです。

 

今回の題目は「持久力にも色々あるのよ。」

 

前回のNo.4に引き続き「持久力」についてのお話です。

 

学校で行われるスポーツテストなどの体力測定の影響が大きいのだと思いますが、「持久力」と聞くと多くの選手が「長距離ランニング」を思い浮かべているようです。

 

これは間違いではないのですが、会話の中で「長く走ることが出来る能力」のことだけを「持久力」と誤解している選手が多いようなので、今回はこのような題目となりました。

 

確かに、マラソンなどの長距離ランナーにとって「持久力が優れている」ということは「長い間ペースを落とすことなく走り続ける能力がある」ということを意味します。

 

では、サッカー選手、野球選手、フィギュアスケート選手ではどうでしょうか?

 

まず、サッカー選手。フィールドプレーヤーならば1試合10キロ以上走る競技ですから、先ほどのマラソンランナーにとっての持久力と捉え方は少し似ています。しかし、サッカーにはダッシュもあれば、ジャンプもサイドステップもあらゆる動作が含まれます。途中で歩くこともありますね。その中で試合の最後まで動きの質を落とさない選手を「持久力がある」と表現します。

 

野球のピッチャーはどうでしょう?ずっと走っていますか?そうではないですよね。速い球、コントロールされた球を試合の後半まで質を落とすことなく投げ続けられる選手を「持久力がある」と表現します。

 

フィギュアスケートではどうですか?試合時間は5分弱。2時間も演技を続けることはないですよね。得点の加点の大きい後半にいかに質の高いジャンプ・ステップが出来るか。この質が落ちない選手を「持久力がある」と表現します。

 

このように「持久力」と一言にいっても、競技によって求められる持久力は様々です。自分が行っている競技に求められている持久力をまず選手自身が自覚してからトレーニングに取り組むこと。貴重なトレーニング時間を無駄にしないためにも、目的を明確にしてトレーニングメニューを選択しましょう。

 

 

こばなし No.4 「小・中学生はまず持久力!」

 

皆さん、お元気ですか?院長のはなおです。

 

今回の題目は「小・中学生はまず持久力!」

 

「持久力トレーニング」というと皆さんはどのようなトレーニングを思い浮かべるでしょうか?

 

一般的にイメージされやすいのは

 

「ハイ!グランド10周!」

 

というような長距離ランニングでしょうか。

 

このようなトレーニングは陸上部で長距離の選手である場合以外は、

 

「何でこんなに走らないといけないの?」

 

と思ってしまう選手も多い「地味な」トレーニングです。

 

「地味な」トレーニングであるため、「何で」という部分が理解できていないとモチベーションも下がりやすく、現場に「鬼コーチ」でもいない限り「どうやって手を抜くか」という考えを持ってしまうかもしれません。

 

「何で?」にズバリお答えすると、

 

「小・中学生は一番持久力が伸びる時期だから」

 

これが理由です。人間は赤ちゃんの状態で生まれて少しずつ色々な機能を発達させていき、大人へと成長していきます。

 

その成長の過程において、最も持久力が成長するのがこの時期だという事が、最近のトレーニング分野の研究で明らかとなってきました。

 

この時期の持久力トレーニングによって身についた能力は、その選手の今後の競技生活の土台を作ります。能力は伸ばすべき時にしっかりと伸ばす。これを怠ればせっかくの成長の機会を失うことになります。成長した後に、「やっぱりやっておけばよかった・・・。」と思っても時間は巻き戻せないのです。

 

当院でトレーニングをされているこの年代の選手は気がついているかも知れませんが、必ず持久力強化のトレーニングメニューが設定してあります。それにはちゃんと理由があるのです。(しんどいから嫌だな…という表情が見て取れる時がたまにありますが、「今、やるべきことをやる。」という感じでメニューをこなす皆さんの姿に日々、感心しております。「先生、鬼じゃな!」という言葉には慣れてしまいました。愛の鞭と捉えていただければ幸いです。(^-^;)

 

この時期の選手の骨・筋肉・関節はデリケートです。自分の身長・体重の変化、専門競技での疲労の蓄積度合いなどに注意しながら、自分の能力を最大限に伸ばして、好きな競技で強い選手になって下さい。競技選手が目標を定め努力し、怪我から復帰し、「こんな成績を残せました!」という報告を受けるのが本当に嬉しく、また良い刺激になるのです。

 

こばなし No.3「運動の効果について。」

 

皆さん、お元気ですか?院長のはなおです。

 

今回の題目は「運動の効果について。」

 

当院では患者さんの負傷部位の治癒促進のため、積極的に運動療法を取り入れています。たまにスパルタとも言えるメニューを私に提示され、「全然『平和』じゃないわ・・・」と本音をポロリさせる患者さんを拝見いたします。しかし、あくまで「たまに」で、基本的には『平和』な感じのメニュー提示となっております。

 

さて、ここで皆さんに質問です。

 

「その運動、何のためにやっているのですか?」

 

今、実際に行っている運動を振り返ってみて、この質問に答えられないならば、その運動の効果は著しく低いと言わざるを得ません。

 

この質問に答えられないということは、「ゴールが見えていない」ということです。

 

達成すべき目標が明確でないため、自分の行動に対しても評価が「甘く」なる。

 

具体的に「スクワット」を例に挙げると、

 

〇膝の角度(強度)

〇上半身の傾き(脊柱の安全確保)

〇つま先と膝の位置(関節の安全確保)…etc

 

上記のように注意すべき様々な要素が一つのメニューの中に入っています。

 

当然これらが各患者さんの必要に応じた設定で行われて初めて「効果」が出るといえます。

 

しかし、現場で患者さんに運動を指導させていただいていると、最初のフォーム指導の時に出来ていたスクワットが

 

「スクワット=膝の屈伸運動」

 

というような意識に置き換わってしまったことが原因なのか、本来のスクワットとは似て非なるものに変貌をとげていることが少なくありません。

 

「目的が明確でなければ、容易にフォームは崩れる」

 

これを肝に銘じて、まず運動の目的を明確にしましょう。やればできる!

 

 

こばなし No.2 「まずは予防!」

 

皆さん、お元気ですか?院長のはなおです。

 

今回の題目は「まずは予防!」

 

〇怪我をしたら、治せばいい。

 

〇病気になったら、治せばいい。

 

これが「当たり前」と感じられるなら注意してください。

 

『これを当たり前と捉えられる患者さんの思考の中には「治らないリスク」の軽視が多くの場合存在している』

 

日々の施術を通して強くこのように感じています。

 

「治せばいい」という考えは特に間違いではないし、怪我や病気をした場合、患者さんは「治すためにどうするか」という方向へ思考や行動を変えるしかありません。

 

他に選択肢がないのです。

 

ここで「歯の治療」を例に挙げてみようと思います。

 

虫歯になると歯医者さんに行きますよね。

 

私も経験がありますが、ウィ~~~~~~ンと虫歯を削られて,かぶせものをして、痛みが取れる。この状態を「治った」と表現します。

 

でもこの状態、本当に治っていますか?

 

虫歯になる前の状態には戻っていませんよね。

 

整骨院で治療する「筋骨格系の外傷」は比較的修復能力の高い組織を対象としているため、患者さんが「治った」・「もとに戻った」という経験をされることも多いです。

 

しかし、それは「もとに戻った」わけではなく、新しい細胞が新たに生まれて、元に戻ったように感じているだけです。決して元に戻ってはいません。

 

新しい細胞が生まれる環境がなければ、組織の修復は進まず「元に戻った」という経験は当然できません。

 

ですから、まず怪我や病気をしない事。この『予防』の大切さをいつも心に置いておきましょう。

 

 

こばなし No.1「あなたはもう歳だから・・・」

 

皆さんお元気ですか?院長のはなおです。

 

今回の題目、「あなたはもう歳だから・・・」。

 

ある年代になると、周囲の人たちからこの言葉をかけられる機会が多くなるようです。

 

この言葉を聞いた時、皆さんはどのような印象を受けるでしょうか?

 

明るい印象ですか?それとも暗い印象ですか?

 

前向きな印象ですか?それとも後ろ向きな印象でしょうか?

 

私はこの言葉を聞いた時に「暗い・後ろ向き」といった印象を心に強くいだきます。

 

おそらく多くの方が似たような印象を持たれるのではないでしょうか?

 

確かに私達は日々刻一刻と年齢を重ねています。そのことはこの世に生を受けて、人生の最後である「死」に至るまで、決して止まることのない流れ。どうにもならない時間の流れです。

 

どうにもならない時間の流れの中で「今、この瞬間」を生きている方が、「私も歳だから・・・」という言葉を『歳だから〇〇なのは仕方がない。』というニュアンスで発せられるのを聞くのが残念でなりません。

 

本当に納得して発していますか?この言葉を。

 

本当に納得して聞いていますか?この言葉を。

 

「仕方がない」と思って諦めていた症状をご自身の努力で改善させた患者さんを見るたびに、この言葉の持つ「負の側面」の強大さに恐ろしさを感じます。

 

身の回りにこの言葉を安易に発する方がいたら、「ちょっと頑張ってみようよ。」

 

この一言が流れを変えるキッカケになることがあるのです。

 

流れは止まりません。

 

でも変える事は出来ると私は思うのです。